PRODUCTS 高機能スラリーポンプ
空引き運転ができる ガラポン IL型
独自のポンプ構造で渦巻ポンプ特有の空引き運転後の揚水不能を解消し、その時に発生する異常推力を完全になくしました。その効果は大きく空引き運転時にも、ポンプ軸に無理な力が作用せず、異常振動も発生しません。さらに、流体損失の少ない独特のインペラー構造は、10%のランニングコストを削減します。また、スラリーにも使用できる画期的なステンレスポンプです。 インペラーは当社独特のアステロイド形フルオープンインペラー式を採用することにより、空気混入運転時にインペラー内の滞留気泡の解消と排出を容易なものとしました。 軸封には、グランドシール、メカニカルシール共に採用可能ですが、空気混入運転時軸封部がドライ運転とならないように、エクスターナルフラッシングを採用します。
よくある質問
「ガラポン」のインペラーはどのような特長を持っているのか?
ガラポンのインペラーは、一般的なフルオープンインペラーと比べて羽根の形状が特殊で放射状になっています。その為、羽根と羽根との重なりが無く、羽根自体の長さも短くなっています。(この形状が海星(ヒトデ)に似ている事からアステロイド型フルオープンインペラーと呼んでいます) この為に、気泡がインペラー内に留まることなく排出されます。また、シュラウド部の切り込みが非常に深く、事実上シュラウドはほとんど有りません。この事によりスラリーの付着・詰まりが発生しません。
更に羽根入口部は、一般的なフルオープンインペラーに比べて羽根中心部付近まで延長され、羽根枚数が多いのも特徴です。この事はインペラーを通過する際の気泡を細分化させ、より気泡を排出しやすくします。
自吸式ポンプなのか?
「ガラポン」は自吸式ポンプではありません。但し、ケーシングの構造変更で自吸性能を持たせる事も可能ですので、詳細はお問い合わせ下さい。
納入実績の具体例(採用理由)
- タンクボトムポンプとして
→製品・液体の完全払出し。タンク・配管の洗浄液を完全に回収。
洗浄廃液の排水溝への放出量を極端に少なくできる。 - オーバーフロー液の回収
→タンクの液面が所定レベル以上になってオーバーフローしてきた液だけを連続又はバッチ輸送する。
レベルコントロール装置が不要となり省力化が可能。 - 流入する液を溜める事無く連続送液
→タンクへの流入量とポンプ揚液量をバランスさせて連続運転できる。
レベルコントロール・中継タンク・ピットが不要。 - 気泡混入液を輸送する
→気泡をしずめる為の中継タンクが不要。消泡剤が不要。溶液に反応ガスを注入後、脱気工程(脱気用タンク)が不要。
使用ユーザーの得るメリットは?
- プラント建設費の削減:レベルコントロール装置や中継タンク、ピット等が不要。
- プラントサイト、装置のコンパクト化、運転操作並びにプロセス工程の省力化が出来る。
- ランニングコストの削減:消泡剤が不要。
- 生産性向上:製品・原料の全量払出しが出来る。
- 環境保全:タンクや配管内の洗浄液を完全に回収でき、洗浄廃液の排水溝への放出量を極端に少なくできる。
スラリー液での送液実績例は?
- 樹脂スラリー(ABS,PPS,RB,PVC,PC,PET,フッ素系樹脂,ポリアセタールetc)
- 有機スラリー(TPA,フマ-ル酸,フタール酸,アジピン酸etc)
- 無機スラリー(KCl,NaCl,サラシ粉,カルシウム,石膏,染料,顔料etc)
- その他(廃水,活性炭,白土,珪藻土,磁性酸化鉄,硫酸銅etc)
製品の主な仕様
製作仕様書
Pump Type | IL | |
---|---|---|
周波数 | 50Hz | 60Hz |
最大全揚程 | 63m | 90m |
最大吐出し量 | 1700L/min | 2000L/min |
最高使用温度 | 200℃ | |
最低使用温度 | -30℃ | |
最大液比重 | 2 | |
最大液粘度 | 500mPa・S(cP) | |
設計圧力 | 1.6MPaG | |
口径 (吸込x吐出) |
40×25~200×150mm | |
配管接続 (フランジ規格) |
JIS 10K RF ASME 150LB RF |
|
インペラー形式 | フルオープン(アステロイド) | |
モーター定格出力 | ~75kW | |
(同期)回転数 | 1500,1800,3000,3600rpm | |
本体材料 | SCS13(SUS304) SCS14(SUS316) ALLOY20 ハステロイ相当 、他 |
選定表
使用例
1.タンクボトムポンプとして
バッチ、プロセス品種変換などでタンク内の液を残すことなく抜き出しできる。
製品・液体の完全払出し。タンク・配管の洗浄液を完全に回収。洗浄廃液の排水溝への放出量を極端に少なくできる。
2.オーバーフロー液の回収
レベルコントロールの必要がない。
タンクの液面が所定レベル以上になってオーバーフローしてきた液だけを連続又はパッチ輸送する。 レベルコントロール装置が不要となり省力化が可能。
3.流入する液を溜める事無く連続送液
レベルコントロール・中継タンク・ピットが不要。
タンクへの流入量とポンプ揚液置をバランスさせて連続運転できる。
4.気泡混入液を輸送する
エアー巻き込みOK!
気泡をしずめる為の中継タンクが不要。消泡剤が不要。溶液に反応ガスを注入後、脱気工程(脱気用タンク)が不要。